
イギリスアンティーク、クィーンアンのティーカップトリオセット
1860年~1900年代に作られた作品です


淡く優しいヌーディーなペールオレンジと、縁を彩るさりげない金彩がとても上品です。
18世紀にイギリスの女王として即位したアン・ステュアート(クィーンアン)女王の時代に流行した建築・家具の装飾様式をクィーンアン様式と呼びます。イギリスが入植を始めた時代のアメリカで広く発展した様式の一つでもあります。

クイーン・アン様式は、優美な曲線が特徴である「ロココ様式」がベースとなっていますが、ロココ様式よりも軽快な印象を与えます。
家具では、カブリオールレッグ(猫足)や彫刻、透かし彫りなどがみられ、上品で優雅なフォルムが特徴です。
建築では左右非対称なデザインが典型的なスタイルで寄棟屋根が多く、屋根には八角形の塔をのせたり玄関からつながる長いベランダやポーチが配されています。さらに軒飾りや化粧方杖、ベイ・ウィンドウが多用される点も特徴といえるでしょう。
ご紹介の作品の控えめで優雅な作風からも、クィーンアン様式ならではのあまり華美にはせず
ある程度の優美さを加える繊細な美的感覚や魅力が伝わってきます。


イギリス王室にゆかりがある食器にはイギリスの国花であるローズが描かれます
このように華やかなティーカップが王室や貴族の楽しいティータイムに彩りを演出していたのでしょうね...うっとりしてしまいます