私の描く墨絵、特に人物画についてよく言われるのは
「墨一色なのに色を感じる」
「線がないところに形が見える」
ということ
この「無垢」もそんな絵のひとつかもしれません
首と襟の片側しか描いてないけど体全体が見える
髪の毛も墨色なのに
ほとんどの人がなぜか「金髪」だと思う
そこで
この「金髪」の描き方です
墨をつけた筆を絵皿に押し付けてねじるようにします

広がった穂先きでうねうねと線を引く

筆が痛むのが難点だけど
髪の毛を描くときによく使う技法で
ストレートの黒髪も流れるように美しく描けます
どんなふうに描いたかを知ると
絵の見方も少し変わって楽しいでしょ?
個展に来てくださった方に
こういう技法のことや墨と和紙の特性などをよくお話しするのですが
墨絵の奥深さに興味を持っていただけるととても嬉しいです