一過性のトレンドではなく文化にしていきたい ーー 京都発のつけ襟ブランド「LA COLLETÉ(ラ・コルテ)」の挑戦

簡単に着脱でき、ガラリと印象を変えられるお洒落アイテムとして、人気を博している「つけ襟」。ここ数年で注目されだしてきたアイテムに、新しい可能性を見出そう、と古き良き日本の街並みや伝統が残る町、京都から挑戦を続けているブランドがある。それがラグジュアリーなつけ襟を専門に扱う、「LA COLLETÉ(ラ・コルテ)」だ。

by BASE Mag. 公式

一過性のトレンドではなく文化にしていきたい ーー 京都発のつけ襟ブランド「LA COLLETÉ(ラ・コルテ)」の挑戦

編集日時: 2016/10/18 18:08
簡単に着脱でき、ガラリと印象を変えられるお洒落アイテムとして、人気を博している「つけ襟」。ここ数年で注目されだしてきたアイテムに、新しい可能性を見出そう、と古き良き日本の街並みや伝統が残る町、京都から挑戦を続けているブランドがある。それがラグジュアリーなつけ襟を専門に扱う、「LA COLLETÉ(ラ・コルテ)」だ。

国内外のトップブランドから注目される、刺繍・プリント加工会社「エミュ・ラクサイ」のファクトリーブランドとして2014年に誕生。京都の御室で50年以上培ったエミュ・ラクサイの技術力をもとに作り出されるつけ襟は、市販のものとは一線を画すクオリティに仕上がっている。

彼らが狙うターゲットは本物志向の”大人”の女性。若い女性の間でつけ襟が人気になっている中、なぜLA COLLETÉは"ラグジュアリー"を意識した、つけ襟を作ることにしたのだろうか?インタビューを通して見えてきたのは、現状に対する強い危機感だった。

消費者目線から立ち上がったブランド「LA COLLETÉ」

-- まずは親会社でもある㈱エミュ・ラクサイについてお伺いします。どのような経緯で立ち上がったのでしょうか?

坂梨:エミュ・ラクサイは、1958年に京都で立ち上がった会社です。創業から約50年ほど経っていますが、ずっと順調だったわけではなくて、最初は着物の刺繍を手がけていました。しかし、その領域は西陣系の業者など競合が多く、弊社は刺繍業者としては後発でした。

この領域で戦っていくのは難しいと判断し、早い段階から洋服に特化した事業転換を図りました。和装で培った技術を洋服に載せることで、新しい価値を提供していくことにしたんです。それからエミュ・ラクサイは洋服専門の刺繍・プリント加工の会社として、国内ブランドをはじめ、近年では海外からも高い評価を得るようになっていきました。

-- 刺繍の加工を手がける中で、なぜつけ襟ブランドを立ち上げようと?

坂梨:今でも刺繍・プリントの加工事業がエミュ・ラクサイのメインであることに変わりありません。しかしそれは依頼していただくアパレルブランドがあって成り立つものです。もちろんブランドの入れ替わりもありますし、消費者ニーズも変わってきています。その中で事業の安定化と消費者ニーズにあったものを知るために、自分たちで作って売る雑貨製品の立ち上げを考えました。



 -- 事業の選択肢は様々あったと思うのですが、なぜ雑貨(つけ襟)にしたのでしょうか?

坂梨:新たな事業のアイデアとして、新しく婦人服のブランドを作ることも考えましたが、それをやってしまっては得意先と競合してしまう。それだけは絶対に避けなければならないと思いましたし、何より服が売れなくなった理由はブランド数が増えたからだと思います。一方で消費者の数が増えているかというと、そういうわけではない。そのような状況で洋服のブランド立ち上げるのは難しいと思いました。

ただ、これまで培ったきたノウハウは生かしていきたい。そこを軸に考えていたら、自然と"雑貨"にたどり着きました。当時、若い女性向けにつけ襟が流行っていて、すごく興味を持ちました。そこで詳しく調べてみたら、実はつけ襟は中世貴族ではひだ襟、日本では半衿と、ファッション的な歴史とニーズがあることが分かったんです。

ただ、現在のファッショントレンドを反映させたつけ襟はない。実際、弊社の社長(50代の女性)がつけ襟を見たときに、「便利でいいな」と思ったそうなんですけど、作りがチープすぎて、自分の服に着けるようなものがなかった。

そのような背景があり、「値段が少し高くても、上質で着心地がいいつけ襟を作り、一過性のトレンドではなく"文化"としてつけ襟を確立したいきたい」と思い、つけ襟の専門ブランドを立ち上げました。

他のつけ襟にはない"装飾"、それがLA COLLETÉの強み

-- LA COLLETÉが販売しているつけ襟、具体的な特徴を教えてください。

坂梨:特徴は、襟に何かしらの"装飾"を施しているところですね。装飾という付加価値を提供していくことによって、無地のつけ襟と差別化を図っていければと思っています。

それと、すべて日本製で職人による加工も大量生産できないので、値段は安く安くとはできませんが、その分クオリティを高められるのは逆に、弊社ならではの強みなのではないかと思っています。

-- 先ほど、代表が自分が買えるようなつけ襟がなかったことが立ち上げのきっかけと仰っていましたが、ターゲットは代表のような方がメインなのでしょうか?

坂梨:最初は20代〜30代の働く女性をメインターゲットにしていたのですが、実際に販売をはじめてみてユーザーの声を聞くうちに、「少しターゲットの年齢層を上げよう」ということになり、今は30代〜50代の本物志向の女性がターゲットになっています。

-- 代表自身がペルソナになっているんですね。

坂梨:そうですね。私達は元々アパレルのように売るプロではないので、消費者感覚でこういうものがあればいいよね、とかここはこうなって欲しいとか言って商品作りに反映しています。

在庫リスクは減らしつつ、リピーター向けの施策も。ネットショップでの販売を始めた背景にあったもの

-- 実際に2年間、ブランドを走らせていく中でラインナップも増えていきましたか?

坂梨:増えていきましたね。ただ、売れないものはすぐに廃番にしています。

-- そこのコントロールができるんですね。

坂梨:弊社はもの作りの発信源でもあるので、ロットやスピードなどフレキシブルに動けます。だからこそ、実際に売り場に置いてみて、「イケるな」と思ったものはすぐに増産がかけられますし、「ダメだな」と思ったものは初回生産分で販売終了にすることができるので、新陳代謝のいいサイクルが出来上がっている、と思います。



-- ターゲットが40代〜50代の女性という中、なぜネットショップでの販売も行うようになったのでしょうか?

坂梨:一番の理由は、地方の人にもLA COLLETÉのつけ襟を届けたいと思ったからです。店頭での展開はどうしても京都、東京といった大都市に限られてしまいますので、色んな方に買っていただければと思いました。

もう一つはリピーターのためです。一度、店頭でLA COLLETÉのつけ襟を購入された人が、また欲しいと思ったときに、すぐ購入できる場所が欲しいという理由もあって、BASEを使ってネットショップを始めることにしました。



-- では最後に。2年間やっていく中でイメージ通りだった部分、また今後の課題があれば教えてください。

坂梨:イメージ通りだった部分は、全ての大手百貨店と取引できたことですね。そこは振り返ってみて良かったなと思います。ただ、セレクトショップなどに納品してもらえるよう営業がかけられていないので、今後はそこをもう少し注力していかないといけないな、と思います。専門店での卸の強化をしつつ、ECにも力を入れていきたいですね。

-- ありがとうございました!つけ襟を文化にしていくためのLA COLLETÉの挑戦、これからも応援しています!
一過性のトレンドではなく文化にしていきたい ーー 京都発のつけ襟ブランド「LA COLLETÉ(ラ・コルテ)」の挑戦

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