
鳥の形をした不思議な置物…
この作品の正体は『オピニウムウエイト』です。
ビルマ、タイ北部、ラオス北部、雲南西双版納から徳宏にいたるビルマ国境で
少数民族が貴金属や穀物などを量る分銅として用いられたもので14~15世紀位から最近まで使われていたようです。
ケントンあたりでは今でも一部の老人が使っているといいます。
18~19世紀頃からアヘンなどの計量にも使用されたことからオピュームウエイトとも呼ばれています。
用途とは裏腹に、その容姿の美しさやかわいらしさ故に世界中にコレクターが存在する逸品です。




18世紀~20世紀頃まで使われていたこの道具は、使われ方によって摩耗のしかたが違うためフォルムが個々に違うユニークな少数民族のクラフトアイテムです。



オピニウムウエイトには実際に分銅として使われていた物と復刻版があります。
ご紹介の作品の摩擦による変形具合や材質のコンディションを見る限り実際に分銅として使われていたものと判断できます。
黄銅(真鍮)の素朴で深みのある質感が時を語っているかのようです。

コレクションアイテムとしてまた、ペーパーウェイトなどデスクの実用インテリアとしても素敵です。
真鍮工芸のルーツを見るような味のあるヴィンテージアイテムです。