デンマークのボンホルム島で受け継がれる「クラフトの心」

デンマークの首都コペンハーゲンから飛行機で30分ほどにあるボンホルム島。ここでは今も多くのアーティストやクラフトマンたちが移り住み、この場所でモノづくりに没頭している。 彼らが作り出すプロダクトは、人の心を惹きつける何かがある。その色やカタチはどこからアイデアが浮かんできたものなのか。

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デンマークのボンホルム島で受け継がれる「クラフトの心」

編集日時: 2017/07/19 12:48

 ボンホルムという島の場所を知ったのは、北欧の旅を始めてから4年ぐらいたった頃。当時は、ただ場所を巡る旅に飽き始め、モノづくりやそれを作る人たちの思想や考え方に興味が芽生え、北欧ヴィンテージの買い付けを始めた頃と同時期だったように思う。それはひょんな出会いで、デンマークの首都コペンハーゲンのインテリアショップFinderiで美しい青の釉薬に木々などの自然をあしらった陶器の花瓶を手にとった瞬間から全てが始まった。自然をあしらうといっても、ある種のオマージュがかったものではなく、本来の自然をそのまま陶器に写生したような表情や色、質感を持っていたことも惹かれた理由の一つだった。

 花瓶の裏に書かれたSøholm / Bornholmというキーワードを頼りにSøholmという陶器の窯元や島のことを調べ始めると、この窯元は1835年から1996年に存在した窯元で、ボンホルムという島では、Søholmの他にもMichael Andersen、Hjorthといったデンマークを代表する陶器の窯元が多く点在していた。

 

 この美しいカタチや色合い、そして質感がどこから来るのかを確かめるべく、デンマークとスウェーデンの間に位置する小さな島、ボンホルム島に足を運び、実際に現地のクラフトマンやコレクターたち、そして現地のクラフトマンたちを束ねるArts &Crafts Borholm AssociationのチェアウーマンTimmi B. Kromann氏に話を聞いてみた。すると、みな口を揃えて「クラフトは自然からの賜物だ。」ということを教えてくれた。 それは、表現としてのインスピレーションの源という意味だけでなく、陶器を作るために必要な土のバリエーションが豊富なことや島の南北で異なる自然の表情全てにおいてということだった。実際に自分がその視点で自然の中を歩いてみると、針葉樹と広葉樹が共存する森の中で、陶器と同じようなテクスチャーの松ぼっくりや木の幹、そして海沿いを眺めれば、陶器の釉薬と同じ色合いを容易に見つけることができた。

 現代のクラフトをその視点で見てみると、同じく自然からの恩恵を受けていることが容易にわかるだろう。特にボンホルム島の南部にあるNexøを拠点に陶器を作っているOh OakのSarah Oakmanは、自然との関わり方についてこう話している。

「It's important to me that my products touch your senses that they are interesting to touch and to hold. That they challenge you and give you an emotional experience, so you want to keep them.That is my way of giving back to the nature that has inspired me.」

 

 いいモノが多く残る1950年代から60年代のヴィンテージのクラフトマンたちに、そのクラフトのカタチや色合いに込めた想いを語ってもらうことは難しい。けれど、ボンホルムから生まれたそのモノたちを暮らしの中で使うことで、そこから醸し出す空気感から感じ取ることができるだろう。そして、「クラフトの心」を受け継いだ現在活躍しているクラフトマンたちからも。 

デンマークのボンホルム島で受け継がれる「クラフトの心」

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